探訪日:2023年(令和5年)12月21日(木曜日)
探訪番号:58
投稿日:2023年12月30日
ブログ分類:博物館めぐりシリーズ #6
2013年に「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されて10年。東京・上野公園内にある国立科学博物館では、来年2月25日まで和食をテーマにした特別展が開催されていますので、見に行ってきました!
この特別展は当初2020年に開催される予定でしたが、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の影響で今回に延期されていました。
【写真】国立科学博物館の入口です。特別展と常設展の入口は別になっています。
【写真】入口を奥に進むと、券売所がありました。
【写真】建物の入口のところには、大きな看板がありました。
日本に生まれ、また住んできて良かったと思える点の一つは、やはり、食べ物が美味しいということでしょうかね〜。
世界中の美味しい料理を食べられるだけでなく、北海道から沖縄県まで、どこへ行っても美味しい郷土料理があり、また、B級グルメやファーストフード、スーパーやコンビニで気軽に買える加工食品まで、日本の食文化のレベルはかなり高いと思っています。
日本列島は南北に長く、多様な環境下にあるため、世界でも有数の生物多様性を持つ地域として知られているそうです。日本列島には4500種類もの魚類が生息していますが、同じ島国のイギリスは300種類、ニュージーランドは1300種類しかいないそうです。
我が国では、地域ごとにさまざまな食材を使って、その地域に根差した食文化を形成してきたのです。
【写真】日本各地の天然水が展示されていました。「○○mg/l」と書かれた数字はカルシウムとマグネシウムの含有量を示しています。60未満を「軟水」、120以上を「硬水」と呼びます。日本のほとんどの地域は軟水ですね。左下の海外の天然水は数値がかなり高いです。
軟水は出汁を使う和食に適していて、硬水はシチューなど煮込み料理に適しているそうです。世界中でそれぞれの地域に合わせた食文化が形成されてきたんですね。人類スゴい!
【写真】世界では2万種のキノコがありますが、日本に分布するキノコはそのうち3000種類もあるそうです。私もキノコを使った料理が大好きです。
【写真】こちらは毒のあるキノコ。食用のキノコと区別がつきにくい!
「和食」といっても定義が難しいですよね。和食の歴史を調べると、中国や朝鮮半島、東南アジア、さらにヨーロッパなど海外にルーツを持つものがとても多いです。また、すき焼きやトンカツ、カレーライス、ラーメンなども今や国民食と言われて、和食のカテゴリーに属しているといってもいいくらいです。最近では和風スパゲティや和風バーガーというようなハイブリッドなものもたくさんあります。
日本人は古来から、学問も文化芸術も科学技術も、海外のものを取り入れて日本化してより良いものにしていく、というのが得意ですよね〜。
【写真】そもそも、和食によく使われる食材も、海外から渡来したものが多いんですね。
【写真】日本各地のさまざまな種類の大根の模型がありました。
【写真】マグロの模型です。
【写真】日本酒の製造過程の説明展示です。
【写真】こちらは醤油の製造過程の説明展示です。
【写真】邪馬台国の女王としてお馴染みの卑弥呼の食卓の模型です。各地の古墳から出土した動物の骨などを分析し再現したものだそうです。さすが、当時としてはかなり豪華な食卓なのではないでしょうか。
【写真】織田信長が安土城で徳川家康をもてなしたときに提供された料理の模型です。美味しそう!
【写真】江戸時代の花見弁当の模型。こちらも豪華。重箱もいい感じです。
【写真】幕末にアメリカのペリー提督は来日した際、横浜の応接所でもてなされた料理の模型です。
撮影地:東京都台東区上野公園(国立科学博物館内)
【写真】江戸の街にあった屋台を再現したものです。そば、寿司、天ぷらなどいろいろな食べ物が手軽に食べられる、人気のファーストフードでした。
【写真】江戸時代のお寿司は大きいんですよね。すぐにお腹いっぱいになりそうです。