現地に行っていろいろなものを見てくるフィールドワーク系ブログ

昨年11月で廃止となった国内最後の立山トンネルトロリーバスに乗りました!

探訪日:2024年(令和6年)10月2日(水曜日)

探訪番号:93

投稿日:2025年2月28日

ブログ分類:気になる乗り物に乗るシリーズ #6

ここ数回のブログでは、昨年10月に立山黒部アルペンルートに行ったことを書いてきました。

今回、立山黒部アルペンルートに行ったのは、11月で廃止となった国内唯一の運行だったトロリーバス、立山トンネルトロリーバスに乗りに行くためでした。

日帰りで、長野県の扇沢から入り、立山トンネルトロリーバスの富山側の起点となる室堂で折り返して扇沢に帰ってくる、というコースを計画しました。これだと、トロリーバスに往復で乗れると思ったからなんです。

トロリーバスとは、道路をタイヤで走るバスなのですが、鉄道の電車のように、道路上に張られた架線から給電される電気バスなんです。

【写真】前回のブログで書いた、黒部湖駅からケーブルカーとロープウェイを乗り継いで、トロリーバスの駅がある大観峰に着きました。

【写真】乗り換えの時間が少しあったので、駅の展望台を見学しました。バスやケーブルカーなどでの移動ですので楽ちんでしたが、こんなに高いところまで来ていたんですね!

【写真】立山連峰の素晴らしい景色です。中央に、エメラルドグリーンに輝く黒部湖、左側に黒部ダムも見えました!

【写真】さあ、いよいよトロリーバスに乗ります!ポスターが貼ってありました!

【写真】大観峰駅で出発を待つ、立山トンネルトロリーバスです。

【写真】観光客が多かったため、バスは3台で運行されていました。真ん中のドアから乗車しました。

【写真】車体の後ろ側もパチリ!トロリーポールと呼ばれる、独特な形状の給電装置です。

【写真】行きは運良く、運転席の真後ろの席をゲット!ただ、前方を見るのに必死で、あまり写真は撮りませんでした。なお、青いライトアップがされているのは、ここが破砕帯に当たる場所だからです。破砕帯とは、地盤が崩れやすい場所で、トンネル工事時は異常湧水などで難工事となった場所なんです。

【写真】わずか10分ほどの乗車ですが、室堂駅に到着しました!

【写真】見た目は一般的なバスですが、頭上に地下鉄のような架線が張られていて、不思議な光景ですよね〜。

【写真】到着したバスは、奥にある車庫に入っていきました。

【写真】室堂駅の駅名標です。雷鳥の可愛らしいアイコンもありました。

【写真】帰りのトロリーバスの出発まで1時間ほどありましたので、駅周辺を散策しました。とてもいい景色でした。「立山に行ったぞー!!」というアリバイ的な写真です。

帰りのトロリーバスも3台での運行でしたが、今回は一番前の席は全て先客ありでした。行きの写真はあまり撮れなかったので、帰りに賭けていたのですが、残念!

【写真】と思い、先頭のバスを見ると、一番後ろの席はガラガラ。逆転の発想で、後方の窓から、後続のバスを撮れるじゃないか!と思って、後ろの席に乗りました。

【写真】広い最後部の席にお客さんは私一人!思いっきり後ろを向いて写真を撮ることができました!

【写真】幻想的な、青いライトアップの破砕帯部分です。

【写真】トンネル内は狭い一車線(単線)ですので、途中に上下線の交換施設がありました。室堂方面に向かうバスのトロリーポールの様子がよく見えました。「立山直下」の看板もありました。

【写真】途中、壁面がゴツゴツとした岩のようになっているところもありました。

【写真】大観峰駅に帰ってきました。カーブの先が駅です。

【写真】お客さんが全て降りたところで、客席を撮りました。

【写真】車体に「TKK」の文字。これは立山トンネルトロリーバスをはじめ、立山黒部アルペンルートのケーブルカーやロープウェイ等を運営する、立山黒部貫光という会社の頭文字です。この会社は富山県や富山地方鉄道、北陸電力、関西電力などの出資で設立されました。「観光」ではなく「貫光」となっているのは、「貫」が時間、「光」が宇宙空間を表し、立山連峰を貫く光として、日本海側と太平洋側の格差是正を目指す、という意味合いで、創業者の佐伯宗義氏が命名したものだそうです。

国内最新で最後のトロリーバス

電気で走るトロリーバスは、排気ガスが出ないメリットがあり、かつては東京や名古屋、大阪などの大都市でも運行されていました。

しかし、設備が複雑なことや、架線が張られた道路上しか走れないなどのデメリットがあり、また、ディーゼルエンジンバスの低燃費化、低公害化でトロリーバスの優位性が低下、廃止が相次ぎ、1972年に横浜市営トロリーバスが廃止されて以降、立山黒部アルペンルートのトロリーバスが国内最後の運行となっていました。

それゆえ、トロリーバスはレトロな乗り物、というイメージがありますが、なんと、立山トンネルトロリーバスの運行開始は平成になってからなんです!

立山黒部アルペンルートにトロリーバスが初めて走ったのは、1964年(昭和39年)の関電トンネルトロリーバスですが、2018年で廃止となり、現在はバッテリーを搭載した電気バスに転換されています。

一方、立山トンネルのバスは1971年(昭和46年)に、ディーゼルエンジンのバスとして運行を開始しました。

しかし、観光客の増大でバスの運行頻度が上がると、排気ガスによる自然環境への影響が問題となり、1996年(平成8年)にトロリーバスに転換しました。

そして、昨年11月を以って28年間の運行を終了し、今年4月からは、新しい電気バスが運行されることになっています。

実用面ではもちろん、観光面でもSL(蒸気機関車)ほどの人気要素もあまりないことを考えると、今後、国内でトロリーバスが復活する可能性はゼロに近いのではないかと思います。

つまり、立山トンネルトロリーバスは、国内で最も新しく開業し、最も最後まで営業したトロリーバスとなるでしょう。廃止直前に乗ることができて、とても良かったです\( ˆoˆ )/