探訪日:2024年(令和6年)12月27日(金曜日)
探訪番号:96
投稿日:2025年4月26日
ブログ分類:パワースポットめぐりシリーズ #17
東京の日本橋といえば、老舗の店舗や新しい商業施設が集積し、また、オフィス街としての機能もあります。そんな都会のど真ん中に、福徳神社があります。
この神社はいつ創建されたのかははっきりしてないそうですが、少なくとも貞観年間(今から1100年くらい前)には今の場所の辺りに鎮座していたそうです。
歴代の武将の信仰が厚く、江戸城を造ったことでおなじみの太田道灌や、江戸幕府初代将軍の徳川家康もお参りに訪れたという、由緒ある神社なのです。
しかし、その歴史は紆余曲折あって、また、関東大震災や第二次世界大戦で焼失したりして、現在の場所に落ち着いたのは、50年くらい前だそうです。
しかも、10年くらい前まで敷地の一部を駐車場として貸していて、駐車場の一角でひっそりと鎮座していたそうなんです。
ところが、三井不動産が日本橋室町地区の再開発をするにあたり、なんとこの福徳神社も再開発計画に組み込んで、2014年10月に、新しい境内と社殿を完成させ、さらに隣接地には「福徳の森」を造成しました。
日本橋室町地区は、COREDO室町など近代的なビルが次々と建ちましたが、その一区画をあえてビルを建てず、神社と鎮守の杜を造って都会の中の癒しの空間にするというそのコンセプトがすばらしいなあ、と思いました。
江戸幕府2代将軍の徳川秀忠もこの神社にお参りに来て、その時「福徳とはまことにめでたい神号である」と言って褒め、椚(クヌギ)の皮つきの鳥居に春の若芽が萌え出たのを見て、この神社に「芽吹神社」という別名も授けられたそうです。
それにあやかって神社では「芽吹き守り」というのも授与されていて、新しい門出や新しいことを始める人のご利益になっているそうなのです。4月も下旬ですが、心機一転新しいことを始める(た)方も、この神社に行ってお参りすれば、良いスタートを切れそうですね。
【写真】中央通り沿い、日本橋室町野村ビル(YUITO)の脇には、参道がありました!
【写真】都会のビル街に堂々と建つ、立派な鳥居です!
【写真】都会の中の神社だからでしょうか、長い歴史のある神社ですが、「自撮りスタンド」や「おみくじ撮影台」が設置されていて、今風なトレンドも取り入れられていました。
【写真】車止めも鳥居のデザインでした!
【写真】再建されて10年ほどですので、新しくてよく整備された拝殿です。
【写真】オフィス街にある神社ということで、観光客の方以外にも、ビジネスパーソンの参拝客も多くいらっしゃいました。
【写真】人が近づくと水が自動的に出るハイテク手水舎です。
【写真】隣接する「福徳の森」は、ベンチやテーブルが置かれ、ビジネスパーソンにとって、都会のオアシスとして癒しの空間となっていました。
【写真】拝殿の賽銭箱の隣にはこんなコーナーが!これは、宝くじを三宝の上に置いて、自分で神楽鈴を持ってセルフサービスでお祓し、当選を祈願するものなのです。
というのも、福徳神社はなんと江戸時代は富籤(とみくじ。幕府が公認した庶民向けの賭博)の発行が許された数少ない寺社の一つで、「福徳」という縁起のいい名前ということもあり、宝くじのパワースポットとなっているのです。
【写真】神社周辺は、三井本館や三越など明治期の重厚な建物と、COREDOのような近代的なビルが融合し、また、新しいビルもちょっとレトロさを感じるデザインになっていて、とてもいい感じの街になっています。
都会の中の神社ということで、なんと、地下1階には自転車とミニバイクの駐輪場が、さらに地下2階には、災害発生時の帰宅困難者向けに、水と食糧の備蓄庫も完備されているんだそうです。