探訪日:2024年(令和6年)1月17日(水曜日)
探訪番号:65
投稿日:2024年3月30日
ブログ分類:博物館めぐりシリーズ #7
東京のお台場地域には「船の科学館」という施設があります。
この施設は、海と船の文化をテーマにした海洋博物館です。豪華客船をモチーフにした立派な本館と、別館展示場、屋外展示資料、初代南極観測船・宗谷の4つの施設からなります。
と言っても、なんと、本館は2011年9月から休止中となっていて、再オープンされることがないまま、ついに老朽化のため先月から解体に向けた工事が開始されました。
それに伴って、別館展示場と屋外展示資料も1月28日を以って公開が終了となりました。それで、終了するちょっと前に行って見てきていました。
【写真】新交通ゆりかもめの東京国際クルーズターミナル駅の駅前にありました。臨海副都心の地域にあるのですが、近隣にはオフィスや商業施設はほとんどないため、都会の中の閑散とした不思議な雰囲気がありました。
【写真】イギリスの豪華客船、クイーンズ・エリザベス2号をモチーフとした本館です。1974年3月に完成し、7月から一般公開されました。
【写真】完成から50年、しかも、12年以上も休止されていたため老朽化が激しく、塗装が禿げたり、通路がひび割れたりしていて、廃墟跡を探索しているようでした。
【写真】屋外展示資料は、実験船や潜水調査船など、いろいろな展示物がありました(詳しい解説は省略です)。
どれも貴重な展示物だと思いますが、雨ざらしで、あまり管理されている感じはありませんでした。
【写真】本館の隣に、こじんまりした別館展示場もありました。
【写真】昔の博物館には必ずあった、ボタンを押すと、小さいランプが点く解説ボードもありました。今の博物館はタッチパネルなど、ハイテク式になってますよね〜(^。^)
我が国は「海洋国家」と言われます。
日本の国土面積は約37万8000キロ平方メートルで、世界で61番目です。
ところが、国際海洋法条約で認められた領海と排他的経済水域となると、なんと、国土面積の12倍、465平方メートルにもなり、世界で6番目の大きさになるのです。
当然、日本の権利がおよぶ水域は海産物や船舶の航行、メタンハイドレートなどの天然資源など、日本の経済・文化にとっても、とても重要になります。
そんな海洋の大切さを伝える船の科学館が長らく休止している、というのは、とても勿体無いな、と感じました。
ただ、今後も博物館活動は継続され、科学館の移転等も含め、候補地選定などを進めるとされています。
また、初代南極観測船・宗谷の展示は引き続き行われています。次回のブログで紹介します。